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March 2022 ARCHIVE

POSTED Friday, March 25, 2022 14:36

You're gonna have to learn to let go.

今が一番辛い時期。


あんなにすらすら曲が出てきてたのに、「このペースでいけば間に合いそうだな」なんて感じた瞬間からなにも出来なくなってしまった。ここ一週間は毎日、デモを数曲作っては、聴いて、落胆している。


このあともう一曲作ってみたらすごいのが出来るかも。毎日そう思って体力が尽きるまでギターを弾いてみても、固く閉じた扉は開く気配がない。ついさっき出来た曲を録り終えて、聞き返す気にもならないままトイレに行こうとしたところ、スタジオの外のパティオから男女の笑い声が聞こえてきた。正直今は誰にも会いたくないなあと思って外へ出てみると、隣の部屋の作曲家と奥様だった。一言二言だけ話してトイレに行くつもりが、ついついポロッと弱音を吐いてしまった。


すると思わぬところにヒントはあるもので、朝起きて、コーヒーを淹れたら、何も考えずに3ページだけ思いついたことを書き殴るMorning pagesという取り組みを教えてくれた。プレッシャーのリリースになる上に、前頭葉の過度の働き(自分の作品を作りながら途中で批評してしまうあれ)を抑えてくれるそう。しばらく話し込んだ末、他にも作曲に取り組む前に集中力を高める方法をいくつか聞いたので、トイレに行くのを忘れてメモを取りに戻ったぐらい。(その後トイレはいきました。)


こういう状況で一番難しいのが楽しむこと。でもそれをできるようにしないと、この先へは行けなそう。


(↓写真は二週間ほど前に行ったグリフィス天文台の近くで見つけたサボテン。帰ったらトシロウに見せようと思って。)

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なので今日はアメリカに来て初めて、こんな早い時間に作業をやめて家に帰る。それで明日はいつもより少しだけ早く起きてみよう。結果が出るかはわからないけどね。俺は休むのが下手くそってことなんだろうな〜。ただ、こういうことに簡単に押しつぶされなくなったな、とも感じている。


(↓空に描かれたハートマーク。右のやつはこのあと失敗してました。)

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POSTED Friday, March 11, 2022 09:44

がんばれ、東北

東日本大震災から11年がたちます。今年の3月11日は東北にいないという選択をしましたが、心はいつも皆さんとともにあります。日本の時刻に合わせて、自分もアメリカから黙祷を捧げます。


この11年間、東北に足を運ぶたびに、心ばかりのお手伝いに行くつもりが、いつも自分が元気をもらっていました。今年は阿呆な姿を見せにいけずにすみません。相棒の鬼を一人にしてしまっているので、なにかめちゃくちゃなことが起きたりするかもしれませんが、どうかみなさん無事で乗り切ってください。


この歳になってようやく少しずつ、愛のことを真剣に考えるようになりました。どうしても日常の、目の前に張り付いた物事の陰に隠れてしまいがちですが、結局一番大切なのはそういうことなんだと思います。


せめて日本が愛に溢れる日になりますよう、心から願っています。

POSTED Thursday, March 10, 2022 08:23

Time does fly.

あっ


という間にカリフォルニアに来てひと月が経とうとしている。こっち来てから作ったデモは約40曲。今日も頑張るぞ。


カーラジオからはロシアのウクライナ侵攻のニュースが絶え間なく聞こえてきて、今日は病院が攻撃にあったと言っていた。頭を抱えるような気分になるので、スタジオについてブログを書き始めては、なんだかそんなこと発信する気分でもないんだよなと思っては消して、を繰り返していたものの、そろそろ更新したいよなと思ったので今日は書くつもり。文体は旅行記スタイルにしているけれど、旅行に来ている気分は正直まったくない。


カルチャーショックは2週間ほどで終わり、いまは目覚めてもアメリカにいることがサプライズではなくなってしまった。土地勘もついたし、お気に入りのベーカリーやレストランもできて、スーパーはトレジョーとラルフスとウォルマートがあるのでなんも困らない。


先日ジェイミーが飲みに連れ出してくれた。彼女は相変わらずパワフルでクレバーで、信じられないほどの愛情と高い誇りを持った素晴らしい人間だった。彼女が連れていってくれたのはロスのクリエイターたちが集う会員制のバーだったが、いまアメリカはコロナで解雇されたバーテンダーやウェイターたちがコロナ禍の間に(リモートで従事できるような)新しい仕事を見つけてしまい、もともといたレストランやバーに戻ってこないため、サービス業の人手不足がとても深刻。そんな素晴らしいバーでもバーテンダーがいなすぎて、たまたま側にいたスタッフになんでもいいから適当に入れてもらったお酒を飲んだときは、時代を飲み込んでる気がして最高だった。


写真はそのバーにあったプリクラ(そんな風には呼ばないけどね)ルームで。


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こっちは基本的に人のことをそんなに気にしてないので過ごしやすい。気候も全然違うので多分脳のホルモンバランスが日本にいたときとは少し変わってそう。こういう人間の適応能力にはほんとに目を見張るものがある。あとはそれが生まれてくる曲に色濃く反映されるのを待つばかり。


フリーウェイで少しいったところにある街のお気に入りスポットでの写真。桜も(場所によっては)少しずつ散り始めている。


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