POSTED Thursday, March 30, 2023 14:33
On the Road Again.
3月5日に始まった"The End of Yesterday Tour 2023"も早くも9公演が終わり、いまは鹿児島から福岡へ移動する車内でこのブログを書いています。15年ぶりぐらいのELLEGARDENライブハウスツアー。コロナでのキャパシティ規制も終わり、マスクも任意になり、少しずつライブハウスが以前と同じような熱気を取り戻しつつあるような気がします。一度ゼロになったからには、元に戻すよりもっと楽しい場所になればいいなと思いながら、毎日を過ごしています。
(↓青森から仙台へ移動中の車窓。まだ冬が残ってました。)
"分かってたけどやめられなかった予定調和や悪癖はこのチャンスに捨ててしまって、本来ライブハウスが持っていた自由奔放さや暖かさを取り戻せたなら、コロナ禍も無駄なだけではなかったかも知れないな。自分より弱い存在への思いやりを忘れた身勝手な暴れ方や、自分を守る力もないのに自ら危険なところに居たがるような、自分だけが良ければいいといった行動はウチのライブではご法度だ。そんなのロックじゃないとか甘ちゃんだとか言われようが知ったことか。俺はもともとそういう人間だ。自分の楽しいが誰かの楽しいを犠牲にする可能性は常にあって、誰かの楽しいを自分の楽しいと同じように大切にしたければ、少し自分の楽しいを差し出す覚悟があった方がいい。そうすれば、もしかしたらその誰かも、自分の楽しいを同じように大切に思ってくれるかもしれない。"
なんてことを手を替え品を替え各会場の前説でヘタな漫談みたいに喋っているわけですが、実はもうそんな必要ねえんじゃねえのかなって思うぐらい、毎回めちゃくちゃ楽しいライブをやらせてもらってます。来てくれた連中ほんとにありがとな。:-)
(↓うどん屋さんに並ぶ照明屋と音響屋。この業界じゃなかったら何やってたんだろう。。)
で、ここからが本題。あ!っという間に3月が終わろうとしていて、おいおいちょっと待ってくれよ、こんなんじゃあっという間に夏が来ちまうじゃねえかよ、そしたらあんなに頑張って準備した楽しい一年が終わっちまうじゃねえかよ、早すぎるよ、って気分がやばいです。どうすればもっと時間がゆっくり過ぎてくれるのか、どうすれば福岡に着くまでにもっともっと時間がかかってくれるのか、どうすれば楽しみな明日はまだ来ないでいてくれるのか、それを知りたい。
(↓鹿児島の吉野公園。このツアー初の花見。)
あまりにも我が道を貫いてきたせいで、この孤独は永遠に続くんだろうと思って生きてきたはずが、気づけば心から信頼できる仲間に囲まれている。とっとと終わっちまえばいいと思っていた毎日でさえ、なんとかゆっくり過ぎればいいなんて考えている。俺は歳を取った。それは間違いない。でもそういうことだけじゃねえんだよな。昔テナーのOJに「わがままとか理解できないって言われることって、ずっとやり続けると信念って言われるよね」って、特に仲良くもないのにいきなりボソっと言われたことがある。きっとそういうことなんだろう。まあ、俺がわがままなのは間違いないけどね。
そんなこんなでおっさん達(若いスタッフもいるけど)のドタバタ珍道中は続く。そして、俺はこの旅がどこまでも続くといいなと思っている。
(↓さっき寄ったパーキングで。)
POSTED Tuesday, December 20, 2022 00:46
The End of Yesterday.
久しぶりの更新です。ここのところやることが山積みで、なかなかブログを書く時間が取れませんでした。いまからブログを書き終えてアップロードする頃には、日付が変わって俺たちの6枚目のアルバムの、いわゆるフラゲ日ってやつになってるんだと思います。どうしても今日は書きたかったので、時間がとれてよかった。暇潰しにでも読んでやってくださいな。
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ここに来ると(ブログを書く時間の中にいると)、今年の2月にIN-N-OUTの写真とともに、みんなに突然ロスに渡った報告をしたあの日から一本の線が繋がったような気がして、とても居心地がいい。バーバンクの酒屋で出会った日本好きのおっちゃん。いつも勝手に次のミモザを持ってこようとする気のいいベーカリーの店員たち。大好きだった本当にただのスーパーマーケット。カフエンガ通りにずっと停まったままの壊れたキャンピングカー。
会う度に別人かと思うぐらい気分屋なアルゼンチン料理屋のおばちゃん。最初に借りたアパートの裏庭に咲いてた真っ赤な花。高速道路の入り口の目印にしてた映画の看板。寒くて買った厚手のパーカー。夜中の高速道路から毎日眺めた夜景。なにもかもが全く色褪せないよ。この一年は毎日が冒険で挑戦だった。
俺は人生で最高の旅をした。目的地は今この瞬間。
この人生で最後の大勝負をしよう。そう思って挑んだ旅がようやく終わる。絶対にここまで来よう。それだけを毎日思ってたから、いまこの瞬間が本当に嬉しい。
右も左もわからない街で少しずつ安心できる場所を見つけて、その全てが音になっていくのはとても楽しかった。ここまでかと思うことも一度や二度じゃなかったけれど、この勝負に悔いを残すことだけはしたくなかったから、諦める気にはならなかった。
本当にたくさんの人に支えられてた。レコードを楽しみにしてくれてるひとたち、ブログを読んでくれてるひとたち、ラジオに送られて来るメールを読むたびに勇気づけられたし、無数の手が俺の背中を押してくれてると感じていた。そしてなにより、こんなやつを信じてくれたメンバーたちと、常に隣で支え続けてくれた妻には感謝してもしきれない。
ここまで書いて、ぶっちゃけ何を大袈裟な(笑)って自分で思ってきちゃったからそろそろ終わりにするけれど、それでも、俺のなんてことない人生の中では最長で最大の挑戦だったんだよ。こんな風にゴールした喜びを噛み締めるのは、正直生まれて初めてのような気がする。本当にいい旅だった。
ここから先の道はどんな風になってるのか。ここを抜けたらのんびりとした景色が広がってるのか、はたまた曲がりくねって大荒れなんだろうか。今となっちゃどっちでもいい。最後にこれだけ。
今回の旅を応援してくれたみんな、ほんとうにどうもありがとう!:-) クッソ楽しかった!!!
(↓最後の日、空港の近くでレンタカーを返したときの写真!)
POSTED Monday, October 31, 2022 20:16
Goodbye Los Angeles.
次にこの街に帰ってくるのはいつになるのかな。
なんて風にのんびりと名残を惜しむ余裕はなかった。最後の数日は文字通り最後の闘いになったからだ。直前の見通しでは予備日を二日残したままレコーディングの全工程が完了して、Robbieの家でみんなでジャック・オ・ランタンを作ったり、帰国前夜は馴染みになったイタリアンレストランでこの旅を振り返りながら乾杯をする予定だった。
(共同生活中にゆういちが作ってくれたカレー。何回も作ってくれました。)
ロスに来てからの約5週間、作業自体はかなり順調に進み、どうしても歌い直したかった1曲をこの日に録り切れば大団円という土曜日の朝を迎えた。俺自身、もう歌詞も出来てるしコンディションはバッチリだから、と安心しきっていたのだけれど、7月に書き上げてあった歌詞を久しぶりに読んだその瞬間、
「あ、、これじゃ駄目だ。。」
という直感が駆け抜けた。その時の気分を言葉にするのはすごく難しいけれど、やたらと居心地が悪かった。どうしよう。みんな今日で終わると思ってるのに。笑顔で乾杯できると思ってるのに。やめとけって、そんな直感無視しちまえば、みんなハッピーに終われるじゃないか。そう思ってスタジオまで行ったのだが、Robbieに「おはようタケシ、調子はどうだい?」と聞かれてつい口をついたのは「それがさ、あんまり良くないんだよね」だった。やっっちまった、と思った。
「今日のセッションは無しにして、月曜に延期できるかな。それまでにいろいろ完璧にしておくから。」
(レコーディングの真ん中ぐらい、みんなでJamieの家に遊びに行った時の夕陽。)
そこからは丸まる2日間、Uber Eatsを受け取るとき以外は一歩もホテルの部屋を出ることもなく、再録の準備にとりかかった。夜通し作詞をやり直している間、自分でも自分のことを阿呆だなと思ったし、ぶっちゃけコイツすげえなとも思った。絶対にこのアルバムを最高到達点まで押し上げる、そんな感覚で歯を食いしばってたんだけど、高橋が俺の大好きなお菓子とお水をドアノブにかけておいてくれたり、スコットの全力のサポートもあってそんなに苦にはならなかった。
そんなこんなで帰国の前日、午後11時をまわってようやくレコーディングが終了し、長かった俺自身の闘いも幕を閉じた。なんだかんだ一睡もできないままLAXに向かい、無事日本に帰ってきたのが日本時間で26日。翌日からは毎日ツアーリハだったので、なかなかこのブログを更新する時間がとれなかったです。ごめん!
(おや、こんなところに。次は沖縄で会いたいね!)
2月からここまで、俺たちのバンドの過去最大の挑戦を応援してくれてありがとう。今日のブログに書いたのは俺の挑戦のほんの一幕だけれど、3人のメンバーも、スコットも、それぞれいろんな局面を闘い抜いていたよ。本当に頼もしかった。でも、いくら作業が大変でも、5人でいるときはただただメチャクチャ楽しかったし、結局はそれが何よりも大事だった。
空港でウブに「最後の飯とか行けなくてごめん」と言うと、「いや、なんか、やるんじゃないかなと思ってました(笑)」だって。ガキの頃からの付き合いだもんな、と思った。
さて、まだまだアルバムの完成までにやるべきことは山積みで、そのどれも手を抜けない。油断してボケーっとするのはまだだいぶ先だ。それでも、俺は明日からのツアーを本当に楽しみにしている。「楽しむ」ことは大人になればなるほど難しくなってくる上に、楽しんでいると怒られそうな風潮すらあるような気がするけれど。明日はいっぱい笑おう。
楽しみじゃあああああ!!:-)
(出発まで8時間ぐらい。無理して飲み行った最後の夜。)
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